
久保山紀子
臨床分子栄養医学研究会認定指導カウンセラー
個体差を重視する分子栄養学の視点をもとに、お一人おひとりに合わせた、食事の選択や生活習慣(睡眠・活動リズム)の調整をサポートしています。
プロフィール|これまでの経緯
自身の体調不良をきっかけに、
2001年から食事療法をはじめました。
当初は、正しいとされる理論通りに実践することが、
そのまま結果につながると考えていました。
自分の状態やキャパシティを十分に見ないまま、
手法を優先し、さまざまなアプローチを繰り返してきました。
しかし、理論上は正しいはずの方法であっても、
実際の身体の反応が伴わないことが多く、続けるほどに負担が大きくなり、
思うような変化が現れないまま、体調が安定しない時期を長く過ごしました。
分子栄養学との出会いと個体差という視点
そうした中で、2012年に分子栄養療法に出会い、
代謝の効率や栄養素の要求量には、大きな個体差があるという視点を得ました。
これにより、良いとされる方法であっても、
身体の状態によって結果の現れ方が異なることを学びました。
この気づきをきっかけに、理論を単なる『答え』として当てはめるのではなく、
身体の状態を読み解くための指標として捉えるようになりました。
理論と体感を組み合わせたアプローチへ
そこからは、理論で大きな方向性を捉えつつ、
その時々のコンディションや体感といった感覚も手がかりにしながら、
段階的にアプローチを調整していくようになりました。
そうして微調整を重ねる中で、
少しずつ自分に合うやり方や組み合わせが分かるようになり、
新しい習慣が身体に馴染み、定着していきました。
こうしたプロセスを通じて、身体が徐々に回復していく体験を重ね、
ゆっくりとしたペースであっても時間をかけて継続することで、
コンディションが安定していくことを学びました。
現在は、こうした経験をもとに、
個体差を前提とした分子栄養学の知見と体感の両方を手がかりに、
一人ひとりの状態に応じた、日々の食事の選択や生活リズムの調整をサポートしています。
カウンセリングのスタンス
理論はときに、目的地へ向かうための、
「最短ルートを示した地図」のように見えるかもしれません。
「この通りに進めば、最も早くゴールにたどり着ける」
その明確さや効率性は、たしかに魅力的です。
しかし、地図には一本の道が示されているかもしれませんが、
実際に歩いてみると、そこには急な坂道があったり、
思いがけず道が塞がれていたりすることもあります。
そのような時には、道を塞いでいるものを少しずつ取り除いたり、
あるいは目の前の坂道を登るために、
あえて立ち止まって体力を整えることが先決になることもあります。
また、身体をケアするということは、
一時のゴールに駆け込んで終わりにするものではないと考えています。
息を切らして最短距離を走り抜け、一時的に状態が良くなったとしても、
無理を重ねてしまっては、やがて元のパターンに戻ってしまうこともあります。
私たちが目指すのは、生涯続いていく日々の営みの中で、
心地よく歩き続けられる「自分なりのバランス」を見つけることです。
「今の自分には、どんな食事が合っているか」「どんな生活リズムが心地よいか」
そうした点を一緒に確認しながら、自分自身の身体をケアする習慣を、
少しずつ積み重ねていけるようにサポートします。
メッセージ
時間をかけて身体に向き合い、
自分に合うバランスを見つけていくプロセスは、
簡単なものではないかもしれません。
しかし、そうした地道な積み重ねこそが、
一過性ではない健やかさを支える土台となります。
最短距離を急ぐのではなく、
今の足取りに合ったペースを見つけること。
ゆらぎの中でも自分の中心に戻ってこられる「自己調整力」を、
ご一緒に育てていければと思います。